エトワールに寄せて

「君の"一瞬"を"永遠"にしたいんだ」

「#やぶぺ」がもたらしてくれたもの

 

 

 

「やっはろー!」で始まる、JUMPaper、薮くんの更新。通称「やぶぺ」。数年前から自由に更新したいときにできるようになった。

毎日のように更新してくれる人もいれば、大きな出来事(歌番組、CD・DVD発売、ツアー決定など)があれば更新する人、はたまた気まぐれに月に数回更新する人、月の終わりにまとめて一ヶ月の出来事を更新する人。その自由なスタイルはアイドルに言葉を書くことを強要せず、「書きたい時に書く」というスタンスになっていてメンバーそれぞれの「らしさ」が出てすごく好きだった。

薮くんはどちらかと言うと、気まぐれに月に数回、長めの近況報告を更新してくれるタイプだった。だから、Hey!Say!JUMPの情報をツイートしてくれるアカウントが「薮くんのJUMPaperが更新されました」とツイートしてから見に行く、というスタイルだった。

 

2020年に入り、新型コロナウイルスの影響により、薮くん主演のミュージカル、「ジョセフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート」が全公演中止となった。

2020年4月の最初の更新は、薮くんが「ジョセフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート」の中止を告げる動画をJUMPaperに載せてくれた。悲しげな表情の中、薮くんは動画内で「まずは、笑顔で」といつもの柔らかい、瞼に弧を描く笑顔を見せてくれた。薮くんがきっと一番辛いのに。その笑顔を見て、「笑顔でいるね」と強く誓いながら、わたしは声を上げて泣いた。

 

2020年4月8日から、薮くんは現在までほぼ毎日更新してくれていた。その内容は様々だけれど、ファンを一番驚かせたのは「自炊を始めたこと」だと思う。いただきハイジャンプなどでも、薮くんの料理の腕の「ポンコツ」具合はファン周知の事実だった。いくらステイホームとは言え、Uber eatsなどが流行するこのご時世、わたしは薮くんが自炊を始めるなど露も思っていなかった。だけど、始めた。

今じゃ、当然のように目玉焼きを蒸し焼きにし、パスタの美味しい作り方をファンに伝授してくれ、ドライパセリを振りかけ、唐揚げは二度揚げ、生姜焼きのソースだって手作りだ。ほうれん草を洗って水切りせずに床をビチョビチョにする薮くんも、ひき肉を素手で炒める薮くんも、ひき肉に一点集中で胡椒をかける薮くんも、もういない。

 

薮くんが自炊を始めてすぐの頃、わたしは薮くんが大怪我をしないか不安で不安で仕方がなかった。

 

 

しかし、薮くんはそんなわたしの不安を吹き飛ばすかのようにメキメキと料理の技術を上達させていった。

 

今じゃ、「ミートソースではない、ボロネーゼだぜ」とドヤ顔される始末である。可愛い。好き。

 

 

多分、わたしはもう薮くんの口から「牛ほほ肉の赤ワイン煮込み」、「スペアリブ」、「ラタトゥユ」などが出てきても驚かないはずだ。

 

ここで、薮くんが自粛期間中に作ったお料理を振り返ってみる。

 

  • 4月8日:生姜焼き(自家製タレ)
  • 4月9日:唐揚げ(二度揚げ)
  • 4月10日:豚汁(昼)、豚の冷しゃぶサラダ(夜) ※昼の豚汁で余った食材を使用
  • 4月12日:あおさのお味噌汁(自分好みの味をマスター) ※ここでご飯がパックご飯だったことが判明
  • 4月13日:炊き込みご飯(残りは冷凍)
  • 4月15日(更新):サバの味噌煮と大根の炊き込みご飯(光くんのレシピ)(釜返しが少々雑な写真付き)
  • 4月15日:アヒージョ(4秒の動画付き)
  • 4月17日:ハムエッグ(蒸し焼きを覚える)
  • 4月18日:角煮(炊飯器)、焼いた空豆(写真付き)
  • 4月19日:コールスロー(ごま油入り) この日、人生で初めてサラダ油を使い切る
  • 4月22日:キムチチャーハン(あらかじめ卵とご飯を混ぜるとパラパラになると知る)、親子丼(写真付き)
  • 4月24日:にゅう麺(片栗粉でとろみをつけ、溶き卵を入れた)
  • 4月26日:漬け丼(マグロ、サーモン、アボカド)
  • 4月27日:セロリときゅうりの浅漬け(しょっぱかった)、青椒肉絲(写真付き)
  • 4月28日:ナポリタン(暫定的に一番うまい料理ができた、喫茶店並とのこと)(写真付き)
  • 4月30日(更新):ハンバーグ(キャベツの千切りをみじん切りと言う)(写真付き)
  • 4月30日:鳥の照り焼きとピーマンの塩昆布炒め(ピーマンの食感を残すためにサッとごま油を絡めるくらいの気持ちで炒めれば大丈夫、とのこと)(写真付き)
  • 5月2日:ナスの煮浸し(みりんと白だし)
  • 5月3日:アサリとえのきとしらすとほうれんそうのパスタ(写真付き)
  • 5月5日:キーマカレー(玉ねぎのみじん切りができるようになった!と報告)(写真付き)
  • 5月8日:大根と鶏肉の煮込み(銀杏切りを覚える)(写真付き)
  • 5月9日:茹で豚肉のワサビ醤油と紫蘇和え(写真付き)
  • 5月11日:豆腐ハンバーグ(形を整えるのが難しかったとのこと)(写真付き)
  • 5月14日:カレー(5月15日の更新に写真付き)
  • 5月19日:目玉焼き、ネギと玉ねぎとえのきのお味噌汁、白米(自炊はみんなやってる、とのこと)、塩焼きそば(全部レンジで調理)
  • 5月20日:ステーキ(付け合わせは人参のグラッセ、ほうれん草のバターソテー)
  • 5月21日:よだれ鶏きんぴらごぼう、ほうれんそうのお浸し、じゃがバター(写真付き)
  • 5月28日:角煮
  • 5月30日:ペペロンチーノのようなカルボナーラのようなペペロンチーノのようなパスタ(写真付き)
  • 6月2日:ペペロンチーノ(ニンニクは茶色くなる手前が美味しいとのこと)(写真付き)
  • 6月3日:ペペロンチーノ ツナとピーマン入り(ピーマンはパスタを入れる直前に炒めると食感が残って美味しいとのこと)(写真付き)
  • 6月17日:ナポリタン(バターと中濃ソースを入れるなど拘りあり)(写真付き)
  • 7月7日:ボロネーゼ(久々の料理、とのこと)(作りすぎた様子)
  • 7月21日:塩焼きそば(ネギとソーセージとエリンギ)
  • 7月24日:ペペロンチーノ

 

緊急事態宣言が明け、6月くらいからは自炊の更新は減ったけれど、それでもたまに自炊もしているようだった。6月14日でのオールナイトニッポンにて、「自粛が明けても自炊するの?」というメンバーの質問に「いや、ない」と即答していたけれど、のんびり楽しんでいる様子に、「生きていくためにしている」と言うより、もうすっかり料理にハマって楽しんでいるのだろうな、と推理している。(名探偵ルコ)

実に沢山のお料理が並び、もう「『料理ができない』などとは言わせない!」と強く説得されているようだ。最弱レベル(失礼)からここまでの躍進。素直にすごい。

そして、この自炊の更新はすごく「賢い」更新のされ方だった。基本的に「昨日食べた料理」を更新するスタイル。「昨日」の内容を更新をすることによって、「今日」の出来事を「明日」のブログのストックに出来る。だから薮くんが「昨日は○○を作ったよ!」と言うたびに、「明日も更新してくれるのかな?」とワクワクしていた。無理はして欲しくないと思いつつ、ファンとしてはすごく嬉しいブログの書き方だなぁ、と感じた。さらに内容が「お料理」や「お掃除」など、家にいることを示唆する内容で安心する上に、毎日更新してくれることで安否確認のように、元気なことがわかる。ファンとの繋がりを大切にしてくれているんだな、と強く感じた日々だった。

 

また、やぶぺの内容はそれだけではなかった。

「#おはよう選手権」なるものが5月から開催された。宮田会メンバーのグループLINEにて、起きた人から「おはよう」と連絡するルール。他にも薮くんの中でルールがあり、二度寝はチート、だけどお昼寝はアリ、など、「#おはよう選手権」の法律は全て薮くんが決めていた。(余談ですが、薮くんにも「俺が法だ。」と言って欲しいです) 「#おはよう選手権」の結果発表の更新が続くと、たちまちわたしの午前中のタイムラインには「おはようございます! #おはよう選手権」とツイートする可愛い薮担の皆様のツイートが並んだ。「#今日はねぼすけ」、「#ねむねむ」など、ファンもこぞってハッシュタグをつけ、「薮担」として参戦していた姿も楽しかった。なお、「#おはよう選手権」が最終回を迎え、薮くんがやぶぺで 「#おはよう選手権」の話題に触れなくなっても、わたしのフォロワーさんは毎朝、「おはようございます!」という言葉と共に「#おはよう選手権」のタグをつけてツイートしている。

「人と会えない期間でも挨拶をすることで人との繋がりを感じることができた」と薮くんは言っていた。確かに、と感じた。ツイッターで飛び交うフォロワーさんの「おはよう」の挨拶と「#おはよう選手権」のタグ。今日も大好きなフォロワーさんが元気だ、と知ることは、すごく幸せなことだと思った。当たり前のようにタイムラインに流れてくるフォロワーさんのツイート。その当たり前がとても幸せなことなんだと、薮くんに教えられたようだった。

 

ステイホーム期間が終わり、ちょうど「#おはよう選手権」が最終回を迎えた頃から、お仕事が再開したと思われた。「#おはよう選手権」の最終回の報告のあと、「毎日更新ありがとう」と感謝に溢れる言葉が沢山タイムラインに流れた。その日の更新を見て、今日で毎日更新は終わりかな、と思った。

余談になるが、わたしはニューヨークタイムズ新型コロナウイルスの感染リスクが最も高いとされる職場で働いている。一日中患者と接するリスク、感染予防のための慣れないフェイスシールドや防護服のストレス、大好きなコンサートや友達と会う機会も無くなり、楽しみが減った中で、毎日更新される薮くんのJUMPaperが唯一の楽しみで、生きがいで、頑張る糧だった。

 

あの日から、約2ヶ月。薮くんは今も毎日更新を続けてくれている。他愛もない話、昔話、自炊の話、初夏の夜や雨の日に聴く音楽、好きな音楽、今日したこと、お仕事の話、メンバーの話、仲間の話。時には不安を抱える人たちに寄り添い、励ましてくれる優しい言葉もかけてくれた。

どうして。

どうして薮くんはこんなに、ファンに寄り添ってくれるのだろう。

時には「書くことがない」と言い、時には「あっぶねー!忘れてた!」と23時以降に更新してくれることもあった。それでも、毎日JUMPaperには「Kota Yabu」の黄緑のページが掲載されていた。

薮くんはどうしてこんなにファンに優しいんだろう。

それはきっと、薮くんが、薮くんだから。

薮くんは、そういう人だから。

だから好きなんだ、と、薮くんが薮くんだから、好きなんだと、強く感じた。

毎日更新されるやぶぺ。内容は勿論のこと、わたしは何よりも、薮くんがファンのために毎日更新しようと思ってくれた、その「心」がとてつもなく好きだと思った。その心、その優しさ、全部当たり前のように受け取っているけれど、そうじゃない。薮くんには、薮くんの生活がある。お仕事がある。人生がある。そんな薮くんの貴重な24時間の中の時間を、ほんの少しでもわたしたちファンのために費やしてくれていること。その全てが、薮くんの優しさで、心遣いで、愛だということを、忘れずにいたいと思った。

この先、毎日更新が終わる日が来るかもしれない。無理はしてほしくない、と思いながらも、だけど薮くんがもし、無理をしてでもわたしたちに言葉を届けたいと思ってくれているなら、「無理しないで」と言うのは野暮なのかもしれないと思った。最近は23時以降の更新が増えている。忙しいのだと思う。それでも毎日更新してくれている。だからわたしは、毎日「#やぶぺ」のタグに添えて、「ありがとう、大好き!」を呟く。いつかこの毎日更新が途絶えたとしても、薮くんが優しい人だということに変わりはない。薮くんがわたしたちに寄り添ってくれる姿勢はずっと変わらないし、薮くんの優しさも愛情も全部全部、形にせずともわたしたちは知っている。

そんな風に思いながら、今日もJUMPaperの「UP」の表示に胸を躍らせる。ワクワクさせてくれる毎日を、幸せだと感じる瞬間を、笑顔を、驚きを、そして、生きがいを、明日を心待ちにする希望を与えてくれたこと、生きていこうと思わせてくれたこと、「#やぶぺ」がもたらしてくれたもの、全てに、「ありがとう」と「大好き」の気持ちが止まらないよ。薮くん、本当に本当にありがとう。

 

やっぱり、薮くんが宇宙で一番、大好きだ!

 

 

#長くなってしまった

#今日も元気だと嬉しいです

♯シャープ

#薮くん、大好きだよ

#愛を込めて

 

 

(@82yb_)